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拡張版ミヤノ

140文字に収まりきらなかったパッションをくらえ

キアラ戦後のチラ裏おしゃべりエドぐだ

「お前が呆けているのは珍しくもないが、こうも見つめられては流石に居心地が悪いな?」

あ、気付いてた?いや結局、キアラもお前が倒しちゃったねえって。俺さ、正直きついかなって、今回はだめなんじゃないかって思ったんだよ。…だって一度、あんなにボロボロに負けたんだもん。俺がいてお前がいて、でも手も足も出なくってさあ、そんなの、…すっごく怖かったよ。今だから言うけどさ、再挑戦するのも嫌だって思った。

「…では何が、一度折れたお前を再度奮い立たせるに至った?」

それは…向こうの俺、かなあ。並行世界ってあるでしょ?変な話だよね。世界はいっぱいあって、全く同じようでちょっと違って…なんてカルデアに来るまでは考えたこともなかったけどさ、とにかく…世界の向こうに色んな俺が、俺たちがいるでしょ?俺ね、たすけてって言ったんだ…お前は笑うかなあ。ひとりじゃどうも出来ないって痛いほど分かった、だから助けを求めた。そしたらね、返ってきたの。どこかの世界の、もうSERAPHを救った俺の声だった。色んなことを教えてもらった。どうやって勝ったかもそうだし、その人…その俺も、何度も負けて、それでも挑戦してたってこともそうだし。…おかげで、ああ俺、負けっぱなしじゃいられないなって思えた。

「随分と嘆いたそうだな?やれ『巌窟王では倒せない』だなんだと宣ったと聞いているが」

…え、待って誰から?ちょっ、ごめんて、でも違うもん、…お前楽しんでるでしょ!そのバチバチけっこう痛いんだってば!…もう!

「フン…しかしそうだ、敗北というものはかくも恐ろしく、お前から一切を奪ったのだろうよ。であればこそ、一度負けたサーヴァントを編成から外すのも理由は分かる、が。お前はそうしなかった。いや、一度そう考え、しかしなおも俺を頼った。単刀直入に問おう、何故だ?」

そのことね、まあ、理由は単純でさ、お前の性能…って言っていいのかな、スキルだよ。それがキアラに効くって教えてもらったの。それだけなんだけど、ふふ、でも俺笑っちゃってさあ。考えてたんだよ。ちっともキアラに攻撃が効かなくて、じゃあ巌窟王じゃなくてもっとパワー型のサーヴァントを起用するべきかなあとか、それとも回避とか無敵とか、タフなサーヴァントの方がいいかなあとか。でも結局、お前なんだなって。それがね、嬉しかった…とも違うかなあ、なんだろう?わくわくした、かもしれないなあ。やっぱり俺とお前なんだって。

「再戦時に一度負けた男を連れて行くことに恐れは無かったと?」

うん。はっきり言うけど、そう、なかった。俺、いつもはさ、どっちかって言うとお前にサポートをお願いしてるでしょ?でも礼装を付け替えて、アタッカーを任せて、普段と全然違う編成で…あと俺の魔術礼装も着替えて。それでも、勿論慣れないなあ上手くやれるかなあ、とは思ったよ?でもそれ以上に、やっぱり、お前が俺に付いていてくれることに安心してたの。結局俺の相棒はお前なんだなって。

「…クハハ!!!まるで…まるで綿雲の様な根拠だな我がマスターよ!ならばそのスキルすら上手く扱えぬ故に一度我々は敗北したのではないか?確かに編成も変わった、采配もだ。お前があの様に指示を出すのは俺とて新鮮に感じるほど。そしてそれが功を成した。が、終わり良ければとは言うものの、まさかそんな根拠とも言えぬ根拠で挑んでいたとは、仕える身としては笑えんな」

…つまり…そんな危なっかしい状態であんな危険な敵に再戦を挑んでいたのか!もっと己の身を案じろ!みたいな意味であってる?ふふ、お前の口数が増えるときって、最近大体そういうときだもんねえ。あっこら、舌打ちしないの。そっぽ向かないの。ふふん。そうですマスター様には巌窟王なれど敵わないのです、なんちて、へへ。…ああでも、お前が納得できそうな理由ならちゃんとあるよ。だって、ねえ?巌窟王でしょ?なら、

「……成る程、それを言われてしまえば俺はそうだとしか言い返せんな!ああ、確かにそれならば根拠たり得よう。はは、全く俺というサーヴァントに造詣の深いマスターで大変結構だ!」

お、ごきげんだねえ。いい理由でしょ?『世界一有名な復讐者様が、まさか負けっぱなしでいるわけない』ってね。


おわり。